中小企業支援、海外買収を促進=円高対策で基本方針-政府
政府は29日、主要閣僚による「経済情勢に関する検討会合」を首相官邸で開き、歴史的な水準が続く円高への総合的な対策の基本方針をまとめた。経済への悪影響を緩和するため、雇用の下支えや中小企業の資金繰り支援、高付加価値企業の国内立地に対する補助を重視する姿勢を強調。逆に円高を活用し、日本企業による海外企業の合併・買収(M&A)や資源権益獲得の促進に努めるとしている。
菅直人首相は会合で「円高のデメリットを小さくし、メリットを活用することに尽きる」と指摘。そのために、外国人観光客の減少で打撃を受けている観光業への支援や、円高を生かして海外研究者の招聘(しょうへい)、海外留学の促進に取り組む考えも示した。
また、円高には円売り・ドル買い介入も辞さない構えを改めて表明。日銀には「政府との緊密な情報交換・連携と、適切かつ果断な政策対応を期待する」として、政府との一段の連携を求めた。
2011年08月29日 時事ドットコム
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