四国企業、円高・人件費上昇で「空洞化懸念」77% 民間調べ
帝国データバンク高松支店がまとめた四国企業の産業空洞化に対する意識調査によると、回答企業の77.6%が「空洞化の懸念がある」とし、海外や国内の四国以外の地域への拠点シフトが進むとの見方を示した。特に製造業で比率が高く、海外流出の要因として急激な円高や国内人件費の上昇を挙げる企業が多かった。
調査は7月19~31日、四国の764社を対象に実施。362社から回答を得た。
空洞化の懸念が「ある」とする企業の割合を業種別に見ると、製造業で88.1%、運輸・倉庫で84.6%に上った。県別では、香川県の80.9%が最も高かった。
産業拠点の流出先は「海外」が33%で、特に中国、韓国、インドといったアジア地域への拠点流出を懸念する声が目立つ。海外流出の理由を複数回答で尋ねたところ、47.8%が「円高」と回答。輸出競争力の低下から海外生産を選ぶ企業が増えているためと見られる。ほかには「人件費が高いため」(41.7%)、「電力などエネルギーの供給問題」(37%)が上位だった。
今後の産業流出の動きについては、「加速する」が14.4%と「減速する」の1.1%を大きく上回った。流出を食い止めるための施策を複数回答で聞いたところ、「早期の震災復興」が60.5%、「法人減税」が49.4%、「デフレ対策」が37.6%だった。
2011年08月25日 日本経済新聞
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