電子機器用のカメラ部品量産 国見メディアデバイス
電子部品製造の国見メディアデバイス(福島県国見町、柳田善雄社長)は電子機器に搭載するカメラモジュール(複合部品)事業を拡大する。自社開発した小型品の量産を2012年3月期上期から開始、7月にもサンプルを出荷する。薄型ノートパソコンのウェブカメラや防犯、検査用機器などの需要を見込み各種機器メーカーに売り込む。主力のSDカード生産に次ぐ事業に育てる。
カメラモジュールは携帯電話機などの電子機器に組み込み動画や画像の撮影に使う。同社はこれまで交通事故発生時の映像を記録するドライブレコーダーのメーカー向けなどに受注生産実績があるが数量は限定的だった。
今回開発し量産するのは、同社既存品に比べ厚さが0.5ミリメートル薄い2ミリメートルの小型品。「業界で最薄」(同社)といい、レンズなど材料を見直し設計を工夫。福島県による中小企業の技術開発支援制度を活用し実用化した。
ノートパソコンが一段と薄型になる場合、表示画面に搭載するウェブカメラとして需要が広がるとみている。当面は防犯用の目立ちにくいセンサーや、工場の生産ラインで作業確認に使うシステムなどに応用できるとみて、各種機器メーカーに売り込む。価格は従来品に比べ当面3割前後高くなる見通しだが量産化で低減していく。カメラモジュール事業で12年3月期に1億円、14年3月期にも10億円の売上高を目指す。
量産に向け本社工場の既存の生産ラインを見直す。カメラ部分の性能確認のため必要な画像検査装置を、現在の5台から12年3月期中に15台程度に増やす。投資額は1000万円前後の見通し。
同社は2002年に半導体製造のミズサワセミコンダクタ(岩手県奥州市)が出資し設立。東芝向けのSDカード製造が主力で、年間の売上高は20億円前後。
2011年02月22日 日本経済新聞
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