介護報酬、人件費の地域差を細かく反映 12年度から介護報酬
厚生労働省は介護事業者に支払う介護報酬に人件費の地域格差を適切に反映させるため、市町村ごとの報酬水準を定めた地域区分を見直す方針を固めた。全体の85%程度の市町村で報酬を減らす一方、1割程度の市町で報酬を増やす方向だ。社会保障審議会で細部を詰め、2012年度の介護報酬改定で実施する。
介護報酬は介護サービスの種類ごとに国が定めた公定価格。1単位10円でサービスごとに単位数を決めているが、人件費が高い地域では1単位10円以上になるように加算する仕組みがある。現在は全国の市町村を5つの区分に分け、人件費が高くなるほど加算額も段階的に増やしている。
厚労省は国家公務員の地域手当の地域割りに合わせて区分を7つに細分化する。さらに人件費が特に高い地域の加算額を今よりも増やす。例えば東京23区の加算率は現在15%だが18%にする方向だ。増額の財源は一般地域の報酬を減らすことで捻出する方針だ。
介護報酬の地域区分の見直しは00年の制度創設以来初めて。ただ報酬を減らされる地域の事業者の反対も予想され、調整は難航する可能性もある。
2011年08月11日 日本経済新聞
最適な税理士が見つかる!
T-SHIEN税理士マッチング
依頼したい税理士業務と希望金額を入力し、匿名で全国の税理士事務所から見積を集めることができるシステムです。送られてきた見積の中から、最適な税理士を選ぶことができます。