7月の長野県内企業倒産件数、16%増 負債総額は今年最大
東京商工リサーチ長野支店が3日まとめた長野県内の7月の企業倒産状況(負債総額1000万円以上)によると、倒産件数は前年同月比16.6%増の14件、負債総額は約4倍の93億1100万円となった。東日本大震災の影響もあって負債10億円以上の大型倒産が2件発生し、負債総額は今年に入って最大となった。
負債総額が膨らんだのは、震災の影響による観光不振などで、横谷温泉旅館(茅野市)が負債66億2000万円で民事再生手続きの開始を申し立てたのが要因。「震災関連倒産」はこの1件だった。
全体では件数の半数以上を従業員5人未満の企業が占めるなど、依然として小規模な企業の倒産が多い。
業種別にみると、サービス業が5件、製造業、小売業がそれぞれ3件だった。地域別では北信が5件で、中信と南信がそれぞれ4件で続き、東信が1件で最も少なかった。
製造業はサプライチェーン(供給網)の復旧を背景に持ち直してきており、県内への観光客もゴールデンウイーク以降は増加傾向にある。
震災後の急激な景況悪化からは回復しつつあるとの見方が多いものの、東京商工リサーチは「経営体力が弱く業績回復が遅れた中小・零細企業を中心に、倒産は緩やかに増える可能性がある」(長野支店)と指摘している。
2011年08月04日 日本経済新聞
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