米会計基準の使用期限撤廃 金融庁、未登録企業には「当分の間」
金融庁は3日、2016年3月末までとなっている米国会計基準の使用期限を撤廃する内閣府令の改正案を発表した。国際会計基準(IFRS)の適用を先送りする方針を受けた措置。米証券取引委員会(SEC)に登録している企業に対しては期限を撤廃し、未登録企業については「当分の間」の使用を認める。
会計基準を巡っては金融相が6月、産業界からの要望を受けてIFRSの適用時期を早くても17年3月期以降にする方針を表明した。その際に米基準についても現在の16年3月末という使用期限を撤廃し、使い続けられるようにする方針を打ち出していた。一般から意見を募ったうえで施行する。
現在、連結決算で米基準を使っている国内企業はパナソニックや日立製作所など30社強ある。このうちSECに登録して監督を受けている企業については使用期限を撤廃し、今後も米基準を使えることにする。これから新規にSECに登録する企業も同じ扱いにする。
一方、日本で連結決算の制度が導入された1977年以前から、SECに登録せずに米基準を使っている三菱電機などについては「当分の間、使用できることとする」とした。金融庁は09年に内閣府令を改正し、国際会計基準への移行を視野に米基準の使用期限を16年3月末までとしていた。
2011年08月03日 日本経済新聞
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