東京都内の大規模建築計画/4~6月期は堅調に推移/延べ1万平米以上は20件
東京都内の大規模開発計画が堅調に推移している。11年度第1四半期(4~6月)にまとまった延べ床面積1万平方メートル以上の大規模建築計画は計20件と、前年同期と同数となった。3月に発生した東日本大震災の影響で落ち込みを予想する見方もあったが、リーマンショック後の低迷から回復した昨年度の四半期ベースで20件台を年度明け後も維持した形。ただ、第2四半期以降については、景気や政治の不安定など懸念要因もある。
都の中高層建築物紛争予防条例に基づいて都に提出された標識設置届の件数を日刊建設工業新聞社が集計した。建設計画が最終的に決定し、近隣への説明や行政手続きに入った段階のプロジェクトが集計対象になる。公立学校の校舎や公共機関の庁舎などの建設計画も含まれている。20件の内訳は、マンションが8件、共同住宅・オフィスなどの複合ビルが5件、オフィスビルが3件、学校が2件、店舗、空港施設がそれぞれ1件。総延べ床面積は約63・1万平方メートルとなっている。
最も規模が大きいプロジェクトは、「二子玉川東第二地区市街地再開発組合」が計画している再開発プロジェクトの第2期となるII-a街区の再開発施設建設工事。オフィス、ホテル、商業施設などが入る30階建て延べ15・6万平方メートルの複合ビルを建設する。次いで三井住友銀行が東京・丸の内で進める「(仮称)三井住友銀行本店東館計画」(延べ約8・8万平方メートル)、日本生命保険が東京・丸の内で計画している「(仮称)日本生命大手町ビル」(延べ約5・5万平方メートル)などがある。
都内の大規模建築計画は09年度の83件から10年度は95件に増加。08年秋のリーマンショック後の低迷を脱した。本年度は震災の影響が民間の開発プロジェクトなどに及び、再び低迷するとの見方もある。第1四半期は、直前の10年度第4四半期(1~3月)の水準(27件)には届かなかったが、安定した件数を維持した。
2011年07月19日 日刊建築工業新聞
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