住民に無断で確定申告か 秋田・旧角館町
秋田県の旧角館町(現・仙北市)が住民4人の所得税確定申告書を本人らに無断で作成、税務署に提出していたと、同県の市民団体が18日、明らかにした。町側が申告書を偽造し、還付金を不正受給した疑いもあると指摘した。
市民団体によると、2003~05年分の確定申告書を町職員が無断で作成。4人は今年1月ごろ、仙台国税局から覚えのない確定申告の質問を受け偽造疑惑が浮上した。
市民団体の代表らが今月、仙北市に問い合わせたところ、市は「確定申告書を提出し、還付金を税の滞納分として差し押さえた」と認めたが、偽造については明らかにしなかった。差し押さえの通知はなく、4人は還付金を受け取っていない。
自治体職員は本人の依頼があれば申告を代行できる。保険料控除などは、証明書の添付が義務付けられているが、代行の場合は「職員の確認」で認められるという。
市民団体は偽造により県民税が少なく徴収されたとして「県には仙北市に損害賠償などの請求を行い、損害を回復する責任がある」と指摘、18日に県に対して住民監査請求した。仙北市は取材に対し「住民に無断で確定申告がされたという情報がある」と説明、調査していることは認めた。〔共同〕
2011年02月18日 日本経済新聞
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