福岡県、コンテンツ会社支援など産業育成策 雇用創出狙う
福岡県は今年度、産業育成を通じた新たな雇用創出策に乗り出す。アニメやゲームなどのコンテンツ制作会社の開発支援策として、プログラマーらの新規採用に助成金を拠出。中小企業の海外進出を支援する新たな拠点ではアドバイザーを雇用する。同県は産業育成と雇用創出を並行して手掛け、地域活性化を加速させる。
コンテンツ制作会社の開発支援では、中堅映像コンテンツ制作会社のディー・エル・イー(DLE、東京・千代田)と連携。同社はアニメ「秘密結社 鷹(たか)の爪」で知られる有力企業で、支援先のコンテンツ制作会社に対し、企画案の改善や技術開発などの面で協力する。新製品の販路開拓なども支援する。
福岡県はこうした開発支援策に関連し、県内に事業所を持つコンテンツ制作会社を対象にプログラマーらの人件費を助成する。プログラマーらを新規採用することが条件で、このほど6社を選定した。1社につき2~10人で、計33人分の人件費について助成金を出す。対象企業は7月下旬から2012年2月までの期間中、契約社員などとして採用。同県は期間後も継続雇用するよう求める考えだ。
一方、同県は中小企業の海外進出を支援する拠点「中小企業海外展開ワンストップ支援センター(仮称)」を福岡市内に新設する計画。同センターは20社程度を集め、タイや台湾で製品や技術の商談会を実施する。
同センターでは常勤アドバイザー3人を新たに雇用する。海外赴任の経験があるなど海外のビジネスに詳しい人材で、主にアジアへの進出を目指す企業の事業展開を後押しする。このほか、環境や食品など事業分野ごとに、専門知識を持つ非常勤アドバイザー数人も確保する方針だ。
福岡県はコンテンツ産業の育成やアジアとの交流拡大を成長戦略の柱に据えている。コンテンツ分野の場合、同県には関連する大学や専門学校が多く立地し、「毎年7千人くらいの学生が卒業する」(商工部)。同県は企業支援だけでなく、地元の豊富な人材を有効活用することで、地域経済のテコ入れを進める。
2011年07月13日 日本経済新聞
最適な税理士が見つかる!
T-SHIEN税理士マッチング
依頼したい税理士業務と希望金額を入力し、匿名で全国の税理士事務所から見積を集めることができるシステムです。送られてきた見積の中から、最適な税理士を選ぶことができます。