企業倒産件数6月1.5%増 2カ月連続増加
民間調査会社の東京商工リサーチが8日発表した6月の企業倒産(負債総額1000万円以上、銀行取引停止処分なども含む)件数は前年同月比1.5%増の1165件だった。件数の増加は2カ月連続。小売りや旅行、宿泊など消費の自粛が響き経営が悪化したケースが目立った。東日本大震災に関連した倒産は76件となり、件数を押し上げる一因となった。一方、負債総額は23.8%少ない2163億円。6月としては過去20年間で最少だった。
1~6月の企業倒産件数は前年同期比3.9%減の6523件。上半期としては2年連続で前年同期を下回った。負債総額は60.7%減の1兆6654億円。前年同期は日本航空と関連会社2社が会社更生法の適用を申請し負債総額が膨らんだため、その反動が大きかった。半期としては過去20年間で最少となった。負債総額が1億円未満の倒産は4386件となり、中小零細企業の比率が高まった。
四半期ごとの倒産件数は1~3月が前年同期比7.3%減、4~6月が0.3%減となり、減少幅は縮小している。「景気対応緊急保証」を利用したり、「中小企業金融円滑化法」に基づく返済猶予を受けたりした企業が倒産するケースが増えている。景気対策による倒産の抑制効果が薄らいでいるうえ、震災に関連した倒産は増える傾向にある。同社では、「企業倒産は業績回復の遅れた中小・零細企業を中心に秋口まで緩やかな増加をたどる」とみている。
帝国データバンクが同日発表した1~6月の企業倒産(負債総額1000万円以上、法的整理のみ)件数は前年同期比2.4%減の5846件、負債総額は60.9%減の1兆6248億円だった。半期での2兆円割れは初めて。6月の倒産件数は前年同月比5.5%減の1025件、負債総額は32.0%減の1928億円となり、10カ月ぶりに2000億円を下回った。
2011年07月08日 日本経済新聞
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