相国寺派管長、揮毫料2億円申告漏れ 大阪国税が指摘
鹿苑寺(金閣寺)や慈照寺(銀閣寺)の住職を兼ねる有馬頼底・臨済宗相国寺派管長(78)が、大阪国税局の税務調査を受け、揮毫(きごう)で得た所得を申告していなかったとして、2009年までの3年間で計約2億円の申告漏れを指摘されていたことが16日、関係者への取材で分かった。
重加算税の対象となる悪質な仮装・隠蔽行為などはなかったとされ、追徴税額は過少申告加算税を含め約1億円で、既に修正申告を済ませたという。
関係者によると、有馬管長は美術品販売会社の依頼で、販売用の掛け軸などに揮毫。1点当たり5万円前後の謝礼を受け取り、散逸していた絵画や茶道具など文化財の買い取りに充てていたという。
こうして得た収入について、有馬管長は税務申告していなかったが、国税局は所得税法の雑所得に当たると指摘したとみられる。
同局の税務調査に対し、有馬管長は「宗教法人に法人税が課されない『お布施』のようなものと認識していた。個人的には使っていない」などと説明したという。そのほかの宗教法人からの役員報酬や著書の印税は適切に申告していた。
2011年02月17日 日本経済新聞
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