エフピコの食品トレー、新素材でマイナス40度に対応
エフピコは新素材を使って対応可能温度を拡大した発泡スチロール製の食品トレーの販売を強化する。低温に耐えられる温度を従来のマイナス20度から同40度に引き下げたのが特長。主力のスーパーやコンビニエンスストアの弁当製品向けのほか、新たに冷凍食品向けにも売り込む。今年5月をメドに月5万ケースの販売を目指す。
食品トレー「マルチFP(MFP)」は、ポリスチレンにレジンと呼ばれる特殊な樹脂を加えた薄いシート状の新素材を使って製造する。同社が扱う従来の発泡スチロールトレーの対応可能温度がマイナス20度~プラス80度なのに対し、マルチFPはマイナス40度~プラス110度。
従来以上の低温にも耐えられる素材の採用で、冷凍食品の容器としても使いやすくなった。また、コンビニなどの弁当を電子レンジで温める際、高温下でもトレーが柔らかくなりにくく、素手で持っても熱さを感じにくい利点もある。
マルチFPは昨年秋から関東や広島県福山市の工場などで本格的に生産を開始し、現在は月3万ケース(約2億円)を販売。スーパーやコンビニに納入する弁当製造業者向けに加え、今後は冷凍食品を扱う食品加工会社向けの販路を開拓する。
エフピコの発泡スチロールトレー全体の月間販売量は140万ケース。景気回復の遅れや消費低迷の影響で食品トレー全体の市場動向は横ばいという。同社はマルチFPなどの高付加価値品の投入を進めて、需要喚起を図る考え。
2011年02月17日 日本経済新聞
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