都バス・消防車・タクシー…働くクルマ、被災地で一役
東日本大震災の被害が大きかった東北地方に東京都内から業務用車両を無償で譲渡・貸与する動きが官民で相次いでいる。東京都は都営バスで使っていた車両を宮城、岩手両県のバス会社に提供。都内のタクシー業界団体もタクシー会社に送り始めた。津波で流されるなど、被災地で車両が不足していることに対応した。
都は今年度内に宮城、岩手両県のバス会社に計50台程度を譲渡する。宮城交通(仙台市)に約30台、岩手県交通(盛岡市)に約20台の予定で、第1弾として、22日に両社に1台ずつ引き渡す。
通常、都営バスは12年程度運行し、廃車している。譲渡するのは、同期間使った車両で、一時的に利用してもらう。バスの塗装や改装をどうするかは、譲渡先の両社に委ねるという。都はこのほか、東京消防庁で使っていた消防車両13台も無償で被災地に送る。
都内のタクシー会社約400社でつくる東京乗用旅客自動車協会(東京・千代田)はタクシー車両104台を宮城、岩手両県のタクシー会社に提供する。震災で車両がなくなり、営業が困難になった事業者が対象で、すでに約80台を送った。輸送費も同協会が負担する。
修理や行政機関への届け出を経て、7月にはタクシーが現地で運行する見通し。被災地には全国からタクシー車両が届けられているが、タクシーメーターが不足しており、メーターも送る。
東京都日野市に本社がある日野自動車は小型トラック50台を被災地の自治体に無償で貸与する。「日野デュトロ ハイブリッド」を岩手、宮城、福島各県内の自治体が物資搬送などに使う予定。貸与期間は1年間で、登録や修理にかかる費用は同社が負担する。
2011年06月21日 日本経済新聞
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