四国4県の産業支援組織、被災地代替生産の受注へ連携
四国4県の産業支援組織は、東日本大震災の影響で被災地からの部品調達が困難になった企業と四国の中小企業との取引あっせんで連携する。8月に4県の中小企業と四国外の企業の商談会を開催するほか、東京などの大都市圏で代替生産の需要を調査し情報を共有する。企業のリスク分散やサプライチェーンの維持を支援しつつ、四国の中小企業の受注を増やす。
かがわ産業支援財団、とくしま産業振興機構、えひめ産業振興財団、高知県産業振興センターがマッチングで連携する。
8月に高知県で開催する商談会に向け、震災で部品調達に支障が生じている全国の企業に参加を呼びかける。機械や金属加工などの業種で40社近い企業を集める計画だ。
4組織に登録する中小企業約2200社に40社のリストを送って商談会への参加を呼びかける。
震災発生から3カ月が経過し、企業のサプライチェーンは回復しつつあるが、かがわ産業支援財団は「将来の安定調達のために、調達先を分散する需要はある」とみる。
4組織は大震災の発生から1カ月後、全国の企業約2000社を対象にアンケートを実施し、震災による生産活動への影響や代替品の発注要望などについて調査した。
116社から回答があり、滋賀県の角材研削加工業や愛知県の鋳物加工業、兵庫県の製缶・板金加工業など42社から取引の希望が寄せられた。
滋賀県の企業は「長さ2メートル以上の角材の平面研削が可能な企業」を探している。情報はかがわ産業支援財団に寄せられたが、香川県には対応できる企業がなかったため、愛媛県と高知県の企業を紹介し商談を始めた。
最初の調査は震災直後で東北の企業から回答が得られないこともあった。8月の商談会で改めて全国の発注企業の情報を集める。「四国が新たな部品供給基地になれば」と関係者は期待する。
商談会以外にも、東京、大阪、名古屋などの都市圏に駐在する各組織の職員が個別に企業を訪問して受注の可能性について調査する。案件がある場合は、4県の組織で情報を共有し、四国の企業に取引をあっせんする。
2011年06月17日 日本経済新聞
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