世界のCO2排出量、10年は過去最大に IEAが公表
【パリ=古谷茂久】国際エネルギー機関(IEA)は30日、世界の2010年のエネルギー起源の二酸化炭素(CO2)排出量が306億トンと過去最大に達したと発表した。これまで最も多かった08年の293億トンを上回った。金融危機の影響などで09年の排出は一時的に減少したが、10年は再び増加に転じた。
10年の排出量のうち44%は石炭、36%が石油、20%が天然ガスの燃焼により発生した。昨年11~12月にメキシコで開かれた国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)で参加各国は、産業革命以降の気温上昇を2度以内に抑えるという目標を改めて確認した。IEAのファティ・ビロル主任エコノミストは10年の排出量増加について「目標達成には深刻な後退だ」と分析している。
福島第1原子力発電所の事故を受け日本では原発の停止が相次ぎ、化石燃料の消費増が見込まれている。ドイツが原発の全面停止を打ち出すなど欧州の一部では脱原発の流れが加速している。原子力の代替として化石燃料の利用が拡大すれば11年のCO2排出量はさらに増加する可能性がある。
2011年05月31日 日本経済新聞
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