ネットの「住所」IPアドレス、ついに在庫切れ
【シリコンバレー=岡田信行】インターネットに接続する際、パソコンなどの機器に割り振られる「住所」に当たる「IPアドレス」を管理している国際機関IANAのアドレスの在庫が3日、枯渇した。アドレス交付の調整機関NROが同日発表した。ネットが急速に普及したためで、NROはネット事業者に次世代規格「IPv6」へ速やかに移行し、混乱を回避するように呼びかけている。
IPアドレスはIANAが集中管理し、NROが世界5地域の管理団体(RIR)にブロック(1ブロックは約1678万個)単位で交付している。さらにネット接続事業者などを通じて、利用者のパソコンや高機能携帯電話(スマートフォン)などの機器に個別に割り当てる仕組み。
パソコンだけでなく、スマートフォンや多機能携帯端末などが普及し、現行「IPv4」で約43億個あったアドレスの各地域への分配を終了した。次世代の「IPv6」は約340×10の36乗個と桁外れに多く、枯渇の心配がないという。
IANAの在庫が枯渇しても、アジア・太平洋地域で実際に枯渇するのは今年後半の見込み。また、完全に枯渇しても既存の機器でのネット接続は可能だ。ただ、次世代規格への移行が遅れれば、新規のネット登録ができなくなる恐れもあり、ネット接続事業者やコンテンツ配信会社などは対応を急ぐ必要がある。
2011年02月04日 日本経済新聞
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