東京都、被災地の産品販売に助成 中小やNPO対象
東京都は東日本大震災の被害の大きい東北、北関東などの7県の農水産物、特産物を販売する中小企業に助成する。特設コーナーなどを開設した場合に最大で400万円を支給する。18日に受け付けを始めた。原子力発電所の事故による風評被害も出ており、大消費地である都内で販売を促すことで被災地支援につなげる。商店街での制度利用を見込んでおり、商店街の活性化も狙う。
助成の対象は岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の7県いずれかの農水産品、特産品を販売する店舗や特設コーナーを開設する中小企業や特定非営利活動法人(NPO法人)など。一時的なものではなく、9月末まで継続的に販売することを条件としている。また、返品可能な委託販売や自社製品の販売は対象にならない。
店舗の賃貸費や工事費などの3分の2を400万円を上限に支給する。このほか被災地の生産者と卸売・小売業者をマッチングさせる商談会を開く場合も会場費や広告費などの3分の2を補助する。
6月1日まで受け付ける。助成の件数に上限は設けていない。すでに予算計上している中小企業向けの助成制度の資金の一部を、今回の助成制度の財源に充てる。
風評被害に苦しむ生産者を支援するため、都はこれまでも都庁など公共スペースを利用して被災地応援イベントを開催してきた。こうした期間限定のイベントだけではなく、継続的に被災地産品を販売することが必要と考えた。
築地市場の卸大手の東京シティ青果(東京・中央)によると、風評被害を受けた農産物に対する消費者の理解は浸透してきており、卸値も徐々に通常の水準に近づきつつあるという。ただ「風評被害を払拭するには継続的な取り組みが必要」としている。
2011年05月19日 日本経済新聞
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