東京都、ものづくりで中小連携後押し 3社以上の事業助成
東京都はものづくりを手掛ける中小企業の連携を後押しするため、9月から3社以上の中小企業の共同事業を支援する。マーケティング、知的財産管理などに詳しい専門家を派遣するほか、設備導入などに必要な経費の2分の1を助成する。中小企業の連携を進め、競争力のある製品開発を促すのが狙い。
中小企業3社以上が共同で生産設備を購入したり、製品開発したりする場合などに助成する。設備費用や試作品製作費などの2分の1を、1グループ5000万円を上限に支給する。
2011年度は8~10グループへの補助を想定している。補助金支給に先立ち、都が委託した民間企業や都中小企業振興公社(東京・千代田)の職員で、製品の技術や販売戦略などに詳しい人を派遣する。
補助の対象として、金型、表面処理、組み立て業者のような製造業同士の連携のほか、製造業、デザイン会社、販売会社のような連携も想定している。ただ、連携する企業のうち半分以上はものづくりに関わる企業であることが条件としている。
説明会を6月1日に開催。申し込みや審査を経て、9月に専門家派遣を始める。補助金の支給は来春以降の見通し。
都内には大田区や板橋区などを中心に、規模は小さいが高い技術を持つ企業が多い。しかし、営業力や製品のデザイン性などに乏しいため、商品化や量産に至らない事例が多い。また大企業に製品を納入する際、中小企業がバラバラに発注を受けるよりも、業者間で協力して一貫した生産体制をつくった方が納入先の要望に応えやすいといわれている。
都によると、他業種との連携を望んでいる中小企業は増えているという。葛飾区内には食器、タオルなど生活用品メーカーが集積。消費者の意識に敏感な専門家の協力を得て、使いやすくデザイン性に優れた食器を開発したいとの要望が出ている。
2011年05月17日 日本経済新聞
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