東京→大阪 大阪の仲介業者、オフィス移転対応で短期契約を可能に
賃貸オフィス仲介のグローバルトラスト(大阪市中央区)と複数のビルオーナーが、東京から大阪へ一時的に拠点を移す企業向けに、数カ月から1年以内の短期契約の提供を始めることが10日、分かった。短期契約は業界内の慣習で閉ざされており、異例のサービスとなる。東日本大震災による原子力発電所の事故で首都圏では夏場の電力事情が懸念されており、今回のサービスは企業の事業継続を支援するとともに、大阪のオフィス空室率の低下にもつながる取り組みとして注目される。
大阪の賃貸オフィスは解約する場合、通常は6カ月前の通告が必要で、敷金も家賃10カ月分が慣習。テナントが頻繁に入れ替わるのを好まないオーナーが多いことから、企業にとって数カ月単位の入居は事実上行われていない。
このため、震災後も東京から関西へオフィスの一部を一時的に移転する動きは数、規模とも限られ、「満室になる短期のレンタルオフィスがあった程度」(大手不動産)にとどまっている。しかし、原発事故により東京で夏場の電力供給が懸念され、企業の移転の要望は根強い。
このため、グローバルトラストは、短期契約の呼びかけに応じた複数のビルオーナーの物件を仲介するサービスを始める。期間は数カ月~1年にでき、敷金も家賃の6カ月分に抑える。
対象物件は大阪市内を中心に少なくとも約50棟、総面積1万6千平方メートル以上になり、11日にもインターネットで公開する。
中部電力が政府の要請を受けて浜岡原発(静岡県御前崎市)の全面停止を決めたことから、電力供給の不安が全国に広がる恐れもあるが、グローバルトラストでは「中部電力が東京電力へ送電できなくなったことで、東京から関西以西へ拠点分散がより進むのでは」としている。
2011年05月11日 産経ニュース
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