パンク強い車いす…ハンディ持つ学生起業家が開発「障害者に優しい復興計画を」
東日本大震災の被災地で不自由な生活を余儀なくされている身体障害者を支援しようと、ベンチャー企業を営む立命館大4年の垣内俊哉さん(22)=大阪市北区=が、さびやパンク対策を強化した被災地仕様の車いすを開発し、現地に贈る活動を続けている。自身も病気のため小学生時代から車いすを使って生活しており、「使用者にとって車いすは『足』そのもの。少しでも安心につながれば」と発案。今後は「障害者に優しい復興プラン」も独自に提唱する予定だ。
垣内さんは昨年6月、障害者が暮らしやすい設備などを提供するベンチャー企業を設立。自身の経験を生かした提案を行ってきた。
震災を受け、障害者の生活が気がかりになって被災地の福祉施設などに連絡したところ、車いすが津波で流されるなどして足りなくなっている実情を聞き、支援を思い立った。
街頭募金で資金を集める一方、車いすメーカーと協力して、さびにくいアルミ製のフレームや、パンクしにくい丈夫なタイヤを使った車いすを製作。長時間乗っても疲れないよう座席部分にクッションを付けるなど、独自の視点で工夫を凝らした。
4月上旬以降、仙台市や福島県南相馬市の高齢者福祉施設などに約120台を寄贈。現地からのお礼や第三者からの激励の手紙が続々と届いており、「少しでも力になれてよかった」と笑顔を見せる。
一方、恒久的な支援を目的として、被災地の障害者のためのまちづくりプランをつくり、現地の自治体などに提案することも計画している。阪神大震災を経験した神戸市の復興のまちづくりを研究した上で、被災地に赴いて障害者のニーズを把握するつもりだ。
垣内さんは「震災発生から日数がたつ中、障害者の観点から復興のために必要なことを模索していきたい」と話している。
2011年05月02日 産経ニュース
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