被災3県の企業「3割が労働者減らす」 3月勤労統計
厚生労働省が2日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、東日本大震災で被災した岩手・宮城・福島の3県の企業の30%が「労働者を減らした」と回答した。調査に回答しなかった企業も37%に上る。一部は営業に深刻な打撃を受けたため回答できなかったとみられ、従業員を解雇した企業が含まれている可能性がある。
被災3県の約300の事業所を特別に調査した。厚労省は「回答しなかった企業を含めると、最大で67%の企業が解雇に踏み切った可能性がある」と指摘した。従業員が「増えた」と答えた企業は28%、「増減なし」も5%にとどまった。被災地の雇用意欲は4月以降も低迷しているが、復興工事が本格化すれば上向くとみられている。
毎月公表している全国調査では、3月の1人当たり現金給与総額が27万4886円と前年同月比0.4%減った。マイナスは13カ月ぶり。震災の影響で飲食・サービス業などの落ち込みが目立った。
製造業の所定外労働時間(季節調整値)は前月比6.8%減った。5カ月ぶりにマイナスに転じた。落ち込み幅はリーマン・ショック後の景気後退期である2009年2月(13.7%減)に次ぐ大きさだった。震災による供給網(サプライチェーン)の混乱を受け、生産が落ち込んだ。
2011年05月02日 日本経済新聞
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