企業向けサービス価格が下落 震災で広告・宿泊費値下がり
日銀が25日に発表した3月の企業向けサービス価格指数(2005年=100)は96.6となり、前年同月比で1.2%下落した。前月比では0.4%上昇したが、前年比のマイナスは30カ月連続となる。景気回復で運輸価格などが上昇していた前年の反動が続いたほか、3月11日に発生した東日本大震災後に雑誌広告やホテル宿泊費などが値下がりしたことが響いた。
震災による価格下落の影響は、店舗賃貸やホテル賃貸にも及んだ。日銀は「これらの項目の下落がすべて震災によるものだと仮定した場合、震災を除く全体の指数は2月(1.1%下落)と同じ程度と試算できる」(調査統計局)としている。
震災後は企業がテレビコマーシャルを自粛し、多くが公共CMに切り替えられた。日銀はテレビ広告について「従来と同じやり方で比較するのは不適切」と判断、3月は2月の前年比と同じ伸び率になる数値を当てはめて算出した。
このほかの項目では、外航貨物輸送や土木建築サービス、事務所賃貸などが下落した。
同時に発表した2010年度分は1.3%下落。前年度より下落幅は1.2ポイント縮まったものの、マイナスは3年連続。指数は96.6となり、1985年の統計公表開始後で最低を更新した。
企業向けサービス価格指数は、輸送や広告など企業間で取引するサービスの価格動向を示す。
2011年04月25日 日本経済新聞
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