新潟県内の金融機関、被災企業・個人に優遇金利
東日本大震災と長野県北部地震で影響を受けた企業や個人を支援するため、新潟県内の金融機関が対応を進めている。県内地銀3行は相談窓口を設置し、優遇金利による融資を受け付けている。新潟県信用農業協同組合連合会(JAバンク新潟県信連)は、被災した農家に5年間は金利ゼロで融資する制度を設けた。各機関は震災の影響長期化も見据え、被災者を資金面で支える。
第四銀行は、全営業店舗に地震災害関連の相談窓口を設置し、融資などの相談を受け付けている。地震で家財や住宅に被害を受けた個人には、災害復旧住宅ローン(100万円以上1億円以内)とリフォームローン(800万円以内)を用意し、通常よりも金利を低く抑える。
企業や個人事業者向けには、5000万円以内で金利を0.55%優遇する特別融資を用意した。3月14日の受け付け開始以降、20件以上の問い合わせが来ており、数件の融資を実行している。
北越銀行も運転・設備資金として企業などに2億円以内の災害特別融資、個人向けには医療費や家財の修繕など生活資金に使える500万円以内の災害特別フリーローンを受け付けている。
北越銀が営業店を通じて取引先企業に聞き取り調査したところ、間接的、直接的な被害を合わせて約280社に震災の影響が出ているという。
物流に支障が出て部品調達が遅れ、工場生産ができなくなった製造業や、東北地方の店舗に被害が出た小売業など8社に合計1億2900万円を融資した。
大光銀行も事業者向けに5000万円以内の特別融資、個人向けにはリフォームなど3種類の特別ローンを用意する。
農業分野の取り組みも始まった。JAバンク新潟県信連は震災の影響を受けた農家向けの融資を1日から始めた。
被害を受けた県内農家を対象に、復旧資金として最大2000万円を年1.6%の固定金利で融資する。5年間は利子補給によって金利は実質ゼロになる。震災以降に出荷が低調になったり、価格が大幅に下がったりして収入が減少した切り花農家などから融資の相談を受けている。
県内では東北地方にある拠点が被災し、直接的被害を受けた企業のほかに、取引先が被災し原材料の調達が難しくなるなど間接的な影響を受けた企業がある。県内金融機関では「今後も間接的な影響を受けている企業を中心に融資の相談は増える」(北越銀)と見ており、取引先の支援体制を維持する考えだ。
2011年04月06日 CNN
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