「兼松」2億5千万円の申告漏れ うち1億円は使途が不明確
東証1部上場の総合商社「兼松」(本店・神戸市)が、大阪国税局の税務調査を受け、2009年3月期までの5年間で約2億5000万円の申告漏れを指摘されたことが9日、分かった。
うちベトナム企業への船舶技術供与をめぐる受注工作に使われた1億円以上については、使途が不明確だと指摘。これを含め計約1億5000万円は悪質な仮装・隠蔽を伴う所得隠しと指摘したとみられる。
過去に赤字決算の時期があったため、追徴税額は約1700万円。兼松は、既に修正申告と納付を済ませたとしている。
関係者によると、兼松は国営ベトナム造船グループ「ビナシン」に、貨物船建造に際して機材や造船技術を一括して供与。一括供与を実現するために現地の代理店へ支払った「代理店口銭」を兼松は損金計上した。
国税局は、代理店業務への対価としての正当性が明確でなく、損金に算入できない交際費に当たると指摘したという。
兼松の広報担当者は「受注に絡む正当な支払いと認識しているが、国税当局の指摘に従った」とコメント。兼松の資本金は約277億円で、10年3月期の連結売上高は約8612億円。
2011年02月09日 ZAKZAK
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