給油所、厳しい年の瀬 帰省や観光、期待できず
資源エネルギー庁が23日に発表したレギュラーガソリン1リットル当たりの店頭価格は、全国平均135円40銭(21日現在)で、前週から70銭値上がりした。年末年始の需要期を控え、前年の同じ時期より約13円安く、消費者の財布には優しい。ただ、新型コロナウイルス感染再拡大で帰省や観光の自粛が予想され、各地の給油所は厳しい年の瀬を迎えることになりそうだ。
石油元売り各社が加盟する石油連盟の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は、17日の記者会見で、コロナ流行の影響で移動自粛が広がった今年の8月を参考に、年末のガソリン需要について「(前年比)86%程度まで落ちる」との見通しを示した。
多くの給油所では、夏のお盆時期と年末年始は最大の稼ぎ時だ。長野県内の国道沿いにある給油所では、年末年始は帰省・観光での利用客が約3割を占めるが、経営者の男性(77)は「期待できない」と話す。11月半ばから続くガソリン価格の上昇傾向についても、利用客が減る中では小売価格への転嫁が難しく、利益を圧迫するという。
観光支援策「Go To トラベル」が28日から来年1月11日まで全国で一時停止される。この男性は「命が大事だから仕方がない。旅館や飲食店に比べれば、給油所は(コロナの影響は)少ない方だ」と諦め口調で話した。
出典:時事通信社
2020年12月24日
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