東北各県、被災企業に新融資 物流など間接被害も支援
東北各県が東日本大震災で被災した中小企業向けに新たな融資制度を相次ぎ打ち出している。被害が大きかった太平洋沿岸の福島、岩手、青森の3県が24日までに総額400億円超の融資枠を設定。宮城県も制度新設を検討中だ。取引先の経営悪化や物流停滞などで間接的な被害も広がっており、既存の制度より金利を下げるなどして地元企業の資金繰りを支える。
福島県は25日から金利や保証料率を抑えた震災対策特別資金の取り扱いを始める。融資枠は200億円。事業所が壊れるなど直接被害を受けた企業と間接被害を受けた企業の両方を支援する。金利は直接被害の場合は年1.5%を上限とする。
岩手県も18日から、借り手の企業が信用保証料を負担せずに済む融資制度の運用を開始した。融資枠は50億円。直接被害を受けた企業が対象だ。
両県とも直接被害を受けた企業への融資では市町村長らが発行する被災の証明書を求めるが、入手が難しい場合は事後の提出を認めるなど弾力的に対応する。
青森県も震災関連の中小企業向け融資で150億円超の融資枠を新設。宮城県も「2011年度からの県単独の融資制度を検討中」(商工経営支援課)という。
山形、秋田両県も震災で経営に支障が出ている企業向けの資金支援を実施している。山形県は18日、秋田県は24日から取り扱いを始めた。
2011年03月25日 日本経済新聞
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