行楽地給油所から悲鳴 お盆休みも「期待できず」―コロナ再拡大、観光自粛を懸念
新型コロナウイルスの影響で今年の夏休みシーズンは観光バスやマイカーでの長距離移動が大幅に減少している。行楽地のガソリンスタンド(GS)にとって、例年であればお盆期間は書き入れ時だが、業界からは「今夏は期待できない」と悲鳴が上がっている。
資源エネルギー庁によると、レギュラーガソリン1リットル当たりの店頭価格は、全国平均134.5円(3日現在)。昨年のお盆前と比べ約10円安いが、外出自粛で観光や帰省を控える動きが広がり、ガソリン需要回復は望み薄だ。
東京都心から車で約2時間の山中湖(山梨県)周辺のGSには例年、8月は毎日数十台の観光バスが給油に訪れる。しかし、今年は「1台も来ない。別荘を訪れる個人客も半分ほど」(従業員)となる苦境だ。
「Go To トラベル」キャンペーンによる観光需要回復を見込んだが、東京が対象除外となって当てが外れた。さらに、新型コロナの感染再拡大で「お盆も客は増えないだろうが、(客が増えて)感染が広がるのも良くないし…」(同)と複雑な心境を吐露する。
栃木県日光市で約40年営業するGS「若松石油」も今夏の客数は昨年の7割ほど。業績は「創業以来、最も悪い年になるかもしれない」(経営者)と頭を悩ます。
ガソリン需要は緊急事態宣言が全国で発令された4~5月に前年比2割超も落ち込んだが、7月は前年に近い水準まで回復したとみられる。8月は観光やお盆の帰省に加え、カーエアコンの利用頻度も高まるため、本来であれば需要増を期待できるが、今年は「(感染再拡大で)大きな回復が見込めない」(業界関係者)状況だ。
GS事業者で組織する全国石油商業組合連合会(東京)は「夏場の業績はGS経営に影響が大きいため動向を注視していく」としている。
出典:時事通信社
2020年08月11日
最適な税理士が見つかる!
T-SHIEN税理士マッチング
依頼したい税理士業務と希望金額を入力し、匿名で全国の税理士事務所から見積を集めることができるシステムです。送られてきた見積の中から、最適な税理士を選ぶことができます。