コロナ解雇、1万人に迫る 緊急事態で4月から急増、厚労省
厚生労働省は21日の参院厚労委員会で、新型コロナウイルス関連の解雇や雇い止めが20日時点で9569人に上ることを明らかにした。政府が緊急事態宣言を発令した4月から、企業などの休業に伴い職を失う人が急増し、1万人に迫った。経営基盤の弱い中小企業を中心に解雇、雇い止めが相次いでおり、同省幹部は「さらに拡大する恐れがある」との見通しを示した。
政府は新型コロナで業績悪化した企業が従業員を休ませた場合に支給する「雇用調整助成金」を上乗せ給付するなど、雇用維持を促す施策を打ち出している。しかし緊急事態宣言の発令で雇用情勢の悪化がさらに加速したとみられる。
厚労省は2月から各都道府県労働局の報告を集計している。解雇、雇い止めの人数を月ごとで見ると、2月が282人、3月が835人、4月2654人、5月が5798人と増えている。
厚労省によると、解雇と雇い止めが多かったのは、ホテルや旅館、観光バス、タクシー運転手など観光に関連した分野や、自治体からの要請を受けて休業が相次いだ飲食業だという。
加藤勝信厚労相は「雇用情勢をしっかり注視し必要な対応を取っていかないといけない」と述べた。共産党の倉林明子氏への答弁。
出典:共同通信社
2020年05月21日
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