資金繰り相談、20万件超 新型コロナで企業の苦境鮮明―金融庁調べ
金融庁が金融機関に実施した緊急調査で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた事業者からの相談件数が、2月1日から3月19日で計約21万2000件に上ることが26日、明らかになった。融資条件変更に応じた件数は、3月10日から19日までの10日間で計約5800件に達した。政府は事業者の資金繰りに重大な支障が生じないよう返済猶予などを金融機関に要請しており、年度末に向け対応を加速させる。
金融庁が実態把握のために大手銀行、地方銀行、信金・信組に対し実施中の特別ヒアリングの暫定結果を集計した。融資条件の変更は、実施済みの融資について6カ月程度は元本返済を据え置くなど、金利や返済期間の変更・猶予に応じた件数をまとめた。全体の4割超に当たる約2600件を地銀が占めた。
具体例では、既存客の要望を受けて支店長権限で1~2日で融資を実行するケースがあった。中小企業への資金供給手段として、最短で融資の可否を即日判断できるファンドを創設するなど柔軟な対応を進めている。
世界的な移動の自粛や供給網の停滞を受け、中小・零細企業を中心に資金繰り懸念が急速に広がっている。金融庁は、年度末をめどに銀行法24条等に基づく報告徴求により支援状況の報告も金融機関に求めており、後日公表する。
出典:時事通信社
2020年03月27日
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