二次創作OKマーク、デザイン決まる
漫画などの作者が自身の著作物に対し、同人誌等の二次創作を認める意志を表示する、二次創作OKマーク、いわゆる「同人マーク」のデザインが決まり、8月16日に発表された。
同人マークは、日本のTPP(環太平洋連携協定)への参加により著作権侵害が非親告罪化されることが懸念されていることから、作者が同人マークを採用した場合、作品の利用許諾があることが明確になり、非親告罪化した場合でも二次創作同人誌をより安心してつくることを目的として考案されたもので、インターネット時代の新しい著作権のあり方を提案、実現するプロジェクト、「クリエイティブ・コモンズ」の普及活動を行っている特定非営利活動法人コモンスフィアが、今年7月に公募を行っていた。同プロジェクトでは、今般、著作物の違法な利用や流通を阻止する目的で、「デジタル著作権管理」の名の下に過剰な法規制や罰則が急速に現実化していることに懸念を抱いており、著作権者が自身の権利の一部を意図的に放棄することで、著作物の自由で活発な流通、利用の促進を図ることを推奨している。
マークが示す「二次創作同人誌」は、「元の作品の全部または一部をそのままコピーしたりトレースしたりすることなく、元の作品から派生させた「新たな創作性」のある表現を創作したもの」を指すという。コモンスフィアでは「意思表示のツール」として同人マークの提供のみを行い、作品の利用についての許諾は、作品の作者自身が行う。
マークは、作品の種類を問わず、マンガ、小説、動画、音楽、フィギュア、衣装など、あらゆる作品につけることが可能で、紙媒体、インターネットその他のあらゆるメディアで発表・公開されている作品が対象となる。
募集に対して121人から応募があり、選考委員会で3回にわたる投票を行った結果、創作の意味のペン先とOKの意味の丸を組み合わせた「かすり」氏のデザインが採用された。
これを受け、8月28日発売の週刊少年マガジン(講談社)で連載が開始された赤松健氏の漫画、「UQ HOLDER!」では、タイトルページに同人マークが記載された。
赤松氏は、絶版となった漫画作品などを作者の了解を得て無料で公開する電子書籍サイト「Jコミ」の代表取締役をつとめている。Jコミは、著作権料が支払われない絶版作品をウェブ上で広告付きで公開し、作者が広告収入を得ることを目的として開設されたウェブサイトで、現在までに400タイトル以上が公開されている。
・参考リンク
コモンスフィア
http://commonsphere.jp/
2013年08月29日

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