最低時給、東京都は869円に
厚生労働省は、8月7日に開催された第39回中央最低賃金審議会において、今年度の地域別最低賃金額の改定の目安について、答申を取りまとめた。
この取りまとめは、すべての都道府県を経済状態に応じてABCDの4ランクに分け、引き上げ額の目安を提示し、公表しているもの。
最低賃金額が生活保護水準を下回っている11都道府県(北海道、青森、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫、広島)については、答申でとりまとめた引き上げ額のほかに、生活保護水準との乖離額の解消を考慮し、それぞれの地方による地方最低賃金審議会が定めた額が引き上げ額となる。
今回の答申でまとまった都道府県ごとの引き上げ額は、Aランク(東京、神奈川、愛知、大阪、千葉)で19円、Bランク(埼玉、静岡、三重、滋賀、栃木、広島、富山、兵庫、京都、茨城、長野)で12円、Cランク(岡山、群馬、山口、山梨、石川、香川、奈良、福岡、宮城、岐阜、新潟、北海道、福井、和歌山)・Dランク(徳島、大分、島根、福島、愛媛、鳥取、佐賀、山形、岩手、高知、熊本、鹿児島、秋田、青森、宮崎、長崎、沖縄)で10円となっている。
同省で答申に示された考え方を踏まえて試算した結果、今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は14円となった。昨年度は7円だった。
これを受け、東京地方最低賃金審議会は、東京労働局長に対し、最低賃金を現在の850円から19円引き上げ、時間額869円にするのが適当であるとの答申を行った。これを受け、東京労働局長は、答申内容の公示等所要の手続きを経て、本年度の東京都最低賃金の改正を行う予定であるという。
東京都の過去10年間の賃金改定の推移をみると、平成15年に時間額708円だった最低賃金は、毎年引き上げが行われており、平成19年に739円、平成22年に821円などとなっている。
東京都最低賃金は、東京都内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されるもので、常用・臨時・パートタイマー・アルバイト等の属性、性、国籍及び年齢の区別なく適用される。派遣中の労働者については、派遣先の事業場に適用されることとなっている。最低賃金が適同最低賃金額以上の賃金を支払わない使用者は、最低賃金法第4条違反として罰則の対象となる。
一方で、最低賃金の引上げにより、影響を受ける中小企業も少なくないとみられている。都では、中小企業を支援する事業として、さまざまな経営・労務管理に関する課題に対して、ワン・ストップで無料相談に応じる「東京都最低賃金総合相談支援センター」を開設している。
・参考リンク
厚生労働省 平成25年度地域別最低賃金額改定の目安について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000014598.html
2013年08月29日
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