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LCC、コストカットで消費者トラブル急増

独立行政法人国民生活センターは、低運賃で運行を行ういわゆる「格安航空(LCC)」について、国内における本格的な運用が開始されてから1年が経過したことから、同センターに寄せられたLCCについての相談事例を公表した。



LCCの運行路線、便数が拡大・増大するとともに、同センターに寄せられる相談も増え続け、昨年度から今年度にかけて寄せられた航空サービスに関する苦情件数のうち、約4割がLCCに関するものであったという。



発表によると、消費者がLCCを利用する際、インターネット上での予約購入が必要となる場合が多いため、「表示の分かりにくさ」、「システムの動作」、「トラブル時の対応」に対するトラブルが多数発生しているとみられているという。特に、システムを省力化したことによる接客の不備に対するトラブルが目立つという。



事例では、「ネット予約時の画面で最終確認ができない仕様となっていたため搭乗者名や予約条件の確認ができない」、「利用できない組み合わせの便を候補として提示された」、「航空会社事由の時刻変更によるキャンセルで、返金に約款にない条件を付けられた」などといったケースが紹介されているほか、「運賃以外に必要な費用もきちんと表示すべき」との指摘もあったという。
これについて、同センターでは、「運賃以外に、義務的に必要となる費用(手数料、料金類)については、運賃額に併記することが望ましい」としている。



また、消費者に対しては、「運賃以外に発生する義務的費用(決済手数料、予約手数料、空港施設利用料等)や、預け入れ手荷物料、機内食選択時の費用等を確認し、最終的に支払う費用を検討する。特に手数料類は定額であることが多いため、運賃額が安い場合ほど、実際の支払額との乖離(かいり)が生じることに注意する」等のアドバイスを行った。



このほか、運賃が安い便は、公共交通機関による空港との往還が困難な発着時間になっている場合もあることから、「空港までのアクセス方法、所要時間、費用を含め、他の交通機関(高速バス、鉄道、従来の航空会社)による移動も選択肢に入れ、総合的に判断すること」、「LCCは、最小限の機種と機体数、折り返し作業時分で運行しており、天候や機材故障、空港の発着混雑によってダイヤが乱れると、折り返しの便も遅れ、最終的に欠航する便が出るなど、定時性について従来の航空会社に比べて劣る傾向があることを想定に入れたうえで予約すること」等といった点についても指摘した。



参考リンク

国民生活センターホームページ

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20130704_2.html

2013年07月28日

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