労組の団体交渉、数は減少傾向
厚生労働省は、平成24年度の「団体交渉と労働争議に関する実態調査」の結果を公表した。
この調査は、労働環境が変化する中での労働組合の団体交渉の実態、労働争議の手続き等の状況を明らかにすることを目的として、5年に一度実施されている。対象は、民営事業所における労働組合員数規模30人以上の労働組合(単位組織組合並びに単一組織組合の支部等の単位扱組合及び本部組合)で、平成24年6月30日現在の状況について7月に調査を行い、4,891労働組合のうち3,147労働組合から回答があった。有効回答率は64.3%。
過去3年間(平成21年7月1日から平成24年6月30日まで)に使用者(使用者団体を含む)との間で団体交渉を行った労働組合は66.6%で、前回の69.5%を下回った。そのうち、1年平均の団体交渉の回数が「4回以下」と回答した労働組合は60.5%(前回49.5%)で、労働組合による団体交渉は、全体的に回数が減少傾向にあるとみられる。
団体交渉を行った労働組合のうち、1回平均の所要時間が「1時間未満」と回答した労働組合は23.5%で、前回の19.6%を上回った。次いで、「1~2時間未満」が49.0%だった。
また、団体交渉を行った事項のうち、最も割合が多かった事項は「賃金額の改定」で52.8%、次いで「賃金制度」が37.9%、「所定外・休日労働」が24.1%だった。このうち、「正社員以外の労働者(派遣労働者を除く)の労働条件」について話合いを行った労働組合は30.1%で、前回の27.7%を上回り、アルバイト、パートタイム労働者などの労働条件について交渉を行うケースが増加しているという結果となった。
労働争議については、「あった」と回答した労働組合は3.7%で、前回の5.4%を下回った。労働争議があった労働組合のうち、ストライキなどの争議行為があった労働組合は75.6%で、前回の87.8%をやや大きく下回る結果となった。
使用者側との団体交渉の現状について、「大変満足している」と回答した労働組合は3.3%、「おおむね満足している」は45.8%で、両方を合わせると49.1%となり、前回の48.6%を上回った。
労使協議機関での話合いに対する評価については、「大変効果を上げている」が6.5%、「ある程度効果を上げている」が60.5%で、両方を合わせた67.0%の労働組合が、結果を評価しているという結果となった。前回は69.9%だった。
参考リンク
平成24年団体交渉と労働争議に関する実態調査結果の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/18-24gaiyou.html
2013年07月01日
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