法人税率、英が追加引き下げ 23%に
【ロンドン=上杉素直】英国のオズボーン財務相は23日、2011年度の予算演説で、法人税率の追加引き下げを表明した。現行28%の税率を今年4月に2%下げ、来年以降も年1%ずつ23%まで減税する。政権交代直後の昨年6月に24%への引き下げを打ち出したが、日米でも法人減税の動きが出てきたことを踏まえ、さらに引き下げた。
11年度予算案は、14年度までに810億ポンド(約11兆円)の歳出を削減する財政再建計画の初年度にあたる。歳出削減の影響が出る今年の成長率見通しを、昨年11月時点の2.1%から1.7%へ下方修正した。12年は2.5%成長を見込む。
英国では今年に入って消費者物価指数(CPI)が前年比4%以上の上昇を続けており、社会保障給付や国債利払い費の増額を招く懸念が浮上。財政再建の見込み違いを銀行負担金の税率引き上げなどで補っている。
2011年03月23日 日本経済新聞
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