経産省、中小の「緊急保証」延長 被災商店街の補修補助も
経済産業省は23日、東日本大震災の発生を受けて、中小企業に対する融資を政府が100%保証する「緊急保証制度」を延長すると発表した。3月末での打ち切りが決定していたが、震災に伴う計画停電や物流網の停滞などで全国の中小企業で事業に支障が出ているため、半年間延長する。被災した商店街の補修に対する補助制度も導入する。
4月以降は100%保証の対象を48業種に絞り込む予定だったが、大震災の発生で変更した。保証枠は3月末時点で1兆~2兆円が残る見込みで、当面は新たな財源を手当てせずに対応できる。
緊急保証制度は2008年秋のリーマン・ショックを受けて導入された。1社あたり2億8000万円を上限に、全国の保証協会が中小企業向け融資を全額保証し、企業が返済できなくなった場合は協会が肩代わりする。
また、大震災で被災した商店街を対象に、損壊した施設の補修工事や、がれきや泥の除去にかかる費用を全額補助する制度も導入する。予算規模は4億円で、1件あたり30万円から500万円の範囲で補助する。
2011年03月23日 日本経済新聞
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