住友、CO2分離事業に参入
住友化学株式会社、住友商事株式会社および
株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチは、
CO2を選択的に透過する膜(CO2選択透過膜)を用いた
「膜分離法」によるCO2分離事業への参入に向け、
合弁会社を設立することで合意した。今年中の設立を予定している。
資本金は8億円。出資比率は、住友化学47.5%、住友商事47.5%、
ルネッサンス社5%。
CO2を分離する技術は、主に水素の製造や天然ガスの精製において、
目的のガスからCO2を除去するために使われており、
現在実用化されている「化学吸収法」や「物理吸収法」などの
CO2分離技術は、多くの熱エネルギーや大型の設備が必要なため、
低コスト化が大きな課題となっている。
3社は、ルネッサンス社がNEDOや近畿経済産業局の支援を得て
開発したCO2選択透過膜をもとに、プロセスがよりシンプルで
エネルギー消費を大幅に削減できる「膜分離法」について、
技術的検討や市場調査を行っていた。その結果、
世界最高水準の分離能力を有するCO2選択透過膜の開発に成功し
その優位性が確認できたことから、このたび新会社を設立し、
事業化に向けた本格的な取り組みを進めていくこととした。
現在、CO2分離事業の市場規模は世界全体で年間約3兆円と
推定されており、今後新興国の経済発展や中小ガス田開発の
増加などに伴い、一層の拡大が見込まれているという。
参考リンク
http://www.sumitomo-chem.co.jp/
2012年10月16日
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