計画停電、二転三転=鉄道運休、市民生活に混乱-午前中は実施見送り
東日本大震災による電力供給力の低下を受け、東京電力が14日朝に開始する予定だった「計画停電」(輪番停電)は、午前6時20分からの第1グループ地域での実施を直前で取りやめるなど、計画が二転三転した。対象地域の鉄道は計画停電を想定し運休や運転本数の大幅な削減に踏み切ったため、市民生活や経済に大きな混乱が生じた。
計画停電は被災した福島第1、第2原発などの運転停止に伴うもので、東電発足以来初めての措置。しかし同社は、電力の需給バランスが安定しているとして、午前中の実施を結局見送った。ただ、午後は状況に応じて供給を止める可能性もあるとしており、対応が定まっていない。
東電は同日のピークとなる午後6~7時の需要予測を従来の4100万キロワットから3400万キロワットに修正。対する供給力は3300万キロワットと見込んでおり、100万キロワットの供給力不足になるとの見通しを示した。
一方、首都圏在来線は、JR東日本が山手線全線、京浜東北線(蒲田-赤羽)など限られた路線のみ運行し、本数も大きく絞った。私鉄でも運休や本数の削減が目立った。JR東日本、東海は上越、長野、東海道の各新幹線について一部の運休を決めた。
国土交通省は、首都圏の通勤・通学に重大な影響があるとして、鉄道を対象から除外するよう資源エネルギー庁を通じて東電側に要請したが、同社は「鉄道を計画停電の対象から除外するのは難しい」(広報担当者)としている。
三越伊勢丹ホールディングスが、首都圏6店舗の臨時休業を予定通り実施するなど、流通業界にも影響が出ている。一部では水道が止まるほか、固定電話も使えなくなる可能性がある。
2011年03月14日 時事ドットコム
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