カルビー東証1部に“上場請負人”松本晃会長ってどんな人?
スナック菓子最大手のカルビー(東京)が11日、東京証券取引所1部に上場する。外資系の医療用品大手企業から“上場請負人”として、同社の会長兼最高経営責任者(CEO)に転じた松本晃氏(63)は、就任時から「グローバルに成長する企業にする」と公言。市場から調達する55億円強の資金を元手に、北米や中国、東アジアでの展開に挑む。
「セールスのコツは2つしかない。よく行くことと約束を守ること。来ないと買わないし、約束を守らないと信頼されない。これはビジネスに限定されることではなく、真理だと思う」
松本氏はジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の社長時代、本紙の取材に自らの信条を語っていた。
威厳だけが先行するトップと違い、「穏やかな性格で、気さくなおじさんといった印象」(カルビー関係者)。同時期に就任した生え抜きの伊藤秀二社長(54)と、上場に向けて社内をまとめてきた。
1947年、京都市出身。72年3月に京都大農学部大学院修了、同4月に伊藤忠商事に入社した。ベトナムで港湾設備入札を通じ、「結局は人。一番買いたい人から買う」というビジネスの本質を学んだ。伊藤忠の子会社勤務を経て、93年1月、ジョンソン・エンド・ジョンソンへ。99年に同社社長、2008年に同最高顧問となり、09年4月に会長兼CEOとしてカルビー入りした。
1949年に広島市で設立されたカルビーは、64年に日本初のスナック菓子「かっぱえびせん」を販売し、「ポテトチップス」「じゃがりこ」などのヒット商品を送り出した。国内のスナック菓子市場で5割近いシェアを誇る同社も、海外売上高比率は約5%にとどまる。長期的に海外戦略が不可欠で「(松本氏には)そのための資金調達として、就任当初から上場の実現が最大の役目だった」(兜町筋)という。
趣味はゴルフと水泳。京大時代は水泳部だったものの、選手としては活躍できず「どんな仕事でも水泳部時代より辛いと思ったことはないですね」と振り返る。休日はジムに通い、ウオーキングで足腰を鍛え、サウナと整体でリラックスする。
同社で第一の目的を達する“上場請負人”は、次にどのような一手を繰り出すのか。
2011年03月10日 ZAKZAK
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