赤ちゃんが「母親」と「他人」を見分ける境界は?
東京大学、京都大学、独立行政法人科学技術振興機構は、
赤ちゃんの「感情の発達」と「母親を認識する能力」の関係について、
研究結果を発表した。
これまで、生後半年以降の赤ちゃんは、母親と他人を区別したうえで
両者を好んで見ることは知られていたが、
「母親(親近感)」と「他人(目新しさ)」は、
全く違う存在にも関わらず、赤ちゃんが両方を好んで見るため、
どのように母親と他人の区別をしているのかが分かりにくく、
また、どの程度母親の顔に敏感かも不明だったという。
研究グループは、この問題を解明するため、
生後7~12ヵ月の赤ちゃん51名が、母親、他人と、
コンピューターで合成した「半分お母さん」の3種類を見ている時の
時間を比較した。
「半分お母さん」の顔は、コンピューターグラフィックスによる
モーフィング技術を利用し、母親と他人を50%ずつ融合させた。
また、赤ちゃんの注意を引きつけるため、写真を「ニッコリ微笑む」
映像にして見せた。
結果、赤ちゃんは母親と他人の映像をよく見る一方で、
「半分お母さん」の映像を長く見ようとはしなかったという。
また、51名の赤ちゃんを7~8ヵ月、9~10ヵ月、
11~12ヵ月の3群に分けたところ、9~10ヵ月以降で
「半分お母さん」の映像を見なかった。
今回の結果から、母親と他人を区別する際に、
ロボット技術で言われる「不気味の谷」と言われる
現象を手がかりとして、「不気味の感情」が鍵となることが示唆され、
言葉を話す以前の赤ちゃんに「感情」を手がかりとした
「心の発達」や「心の距離」を追跡できるツール開発への応用が
期待されるという。
参考リンク
http://www.jst.go.jp/
2012年06月14日
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