東北大、東日本大震災によるPTSDと脳萎縮の関連を解明
東北大学は、東日本大震災でPTSDを発症したと思われる人の症状と
脳萎縮の関係性について研究を行い、結果を発表した。
研究は、震災前に東北大学加齢医学研究所でMRI装置を用いた
脳画像計測を行っていた学生のうち、仙台周辺に在住して
軽度の被災をしていると思われる人を再募集して脳画像の再計測を行い、
震災前後の脳画像と震災後3~4か月時点でのPTSD症状を
評価する方法で実施された。
発表によると、震災前から前帯状皮質の脳体積が減少している
被災者ほどPTSD症状を生じやすく、PTSD症状の出現に伴って、
眼窩前頭皮質の脳体積が減少し、脳が萎縮している状態であることが
明らかになった。
前帯状皮質の機能として、恐怖や不安の処理に関与することが
知られており、恐怖や不安の処理の機能不全がPTSD症状の誘因として
関与することが示唆された。
また、眼窩前頭皮質は条件づけ恐怖記憶の消去に関与していることから、
恐怖記憶の処理の機能不全が震災後早期のPTSD症状の出現の
背景にあることも裏付けられた。
この研究において、震災後早期に出現するPTSD症状の原因及び
結果となる脳形態変化を解明したことにより、今回の成果は、
大規模災害直後の心的外傷体験への生理反応に対する理解を
深めるとともに、PTSD症状の早期発見・予防に資する基礎研究として、
たいへん意義があるという。
参考リンク
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/
2012年05月22日
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