保育所の面積基準緩和、「子どもの成長に影響」-日弁連
保育所などのいわゆる「待機児童」問題を受け、2011年5月に改正された
児童福祉法で東京都など人口過密地域にある保育所の面積基準が
緩和されたことについて、「子どもの成長発達権を侵害する」として、
日弁連(日本弁護士連合会)が2012年4月4日に会長声明を発表した。
児童福祉法では、東京都などの「指定地域」において、
保育所の面積基準を条例で緩和できると定めており、
東京都では、0~1歳児を年度途中に定員を超えて入所させる場合、
保育室の面積基準を1人当たり3.3平方メートルから
2.5平方メートルに緩和することを認める条例(東京都児童福祉施設の
設備及び運営の基準に関する条例)を制定した。
また、指定地域の一つである大阪市でも、これまで
「0歳児5平方メートル、1歳児3.3平方メートル」を基準としてきたが、
この基準を0~5歳まで全て、1人当たり1.65平方メートル
(畳約1枚分に相当)に引き下げることができるよう
基準を緩和する条例(大阪市児童福祉施設最低基準条例)を制定した。
これに対し、日弁連は、「これらの基準の緩和は、従来の保育所
最低基準における0~1歳児は3.3平方メートル、
2歳以上は1.98平方メートルという基準を大幅に下回るものであり、
児童福祉法45条1項の『児童の身体的、精神的及び社会的な発達
のために必要な生活水準を確保するもの』とは到底いい難い。
待機児童解消を名目としながら、子どもの安全・安心な成長発達を
大きな危険にさらすことと引き換えに、保育所の居室面積基準の
緩和をすることを許容するものである」と主張。
「このような例外を認めて国の統一基準に反する状況を是認すると
すれば、子どもの健全な成長発達や安全を犠牲にし、
保育の質を無視して単に量的に受入れ児童を増やすことになり、
子どもが安全・安心に成長発達する権利を侵害するものといわざるを
得ない」と指摘し、懸念を表明した。
参考リンク
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120404_2.html
2012年04月06日
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