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■「難しくて」「コストかさむ」…そんな中小企業に
大企業はもちろん、中小・零細、個人事業者まで。ビジネスの情報発信にウェブサイトを使うのは当たり前の時代となったが、中には「難しくて分からない」「コストがかさむ」などと導入しないケースもある。そんな中小企業経営者に、心強いサイトができたという。(谷内誠)
中小企業庁の調べによると、日本国内企業数の99.7%が中小企業で、GDP(国内総生産)の6割、雇用の7割を占め、日本経済がそれらの企業に支えられているのは明らかだ。
しかし、インターネット検索大手グーグルが今年1月に行った調査によると「中小企業のウェブサイト保有率は約24%にすぎず、それはビジネス上の大きな機会損失につながる場合もある」と分析。
グーグルと野村総研は10月、共同実施したインターネット経済調査報告書を発表した。それによると、インターネット取引や通信費、企業の開発投資などにより、インターネット産業のGDPへの貢献額は、平成22年の20兆円から27年には25兆円への拡大が期待されるという。
中小企業のネット活用に詳しい立教大学経営学部の亀川雅人教授がいう。
■世界でも勝負できる時代
「かつての中小企業は地域限定で、大企業は下請けなど系列企業との取引で商売ができた。しかし、急速なグローバル化とインターネットの登場で大企業はどこからでも安く調達でき、中小企業は得意分野があれば、世界でも勝負ができるようになった。ネット活用がますます急がれる」
横浜市旭区の植木職人、矢倉寛之さん(29)は自身のホームページ「横濱大正殖林」(http://www.y―taishoushokurin.jp/)を運営する。昨年10月に独立し、今年1月に自身で作成したホームページを立ち上げたが、9月に入ってサービスが始まった中小企業の支援を目的としたオンラインサービス「みんなのビジネスオンライン(みんビズ)」(http://www.minbiz.jp/)を使って今は展開している。みんビズは、グーグルが主体となりKDDI、独立行政法人中小企業基盤整備機構などと連携して進めるプロジェクトだ。
みんビズは開設から1年間は無料。簡単な操作で15分もあれば自社専用のサイトが作れるのも強みだ。
東京農大で林学を専攻し、樹木医の資格を持つ矢倉さん。「職人の世界ではパソコンを触ったこともない、という人が案外多く、もちろんインターネットで情報発信する人は少ない。年齢でいうと30~40代でパソコンが使えるような戸建てに住む人たちにウェブを通して、アピールしたい」という。
■使わないともったいない
矢倉さんのサイトでは、仕事内容を細かく説明し、料金の目安を表示。見積もりも受け付ける。
「下請けも使わず、見積もりした人間が作業もしているので納得できる価格になっています」と胸を張る。仲間の職人の間でも関心を持つ人が増えているが、「パソコンの標準的な使い方ができれば大丈夫。やはり、今の時代これを使わないのはもったいない」と話す。
亀川教授は「中小企業にとっては、自社のポジションを理解した上で、ウェブで何ができるかをアピールすれば、その可能性は大きく広げられる」と指摘している。
2011年11月25日 産経ニュース
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