脳波読みロボット操作、運動まひ患者で成功 阪大など
運動まひの患者が脳波の信号でロボットを操る実験に、大阪大学と国際電気通信基礎技術研究所、東京大学の研究チームが成功した。脳の表面に取り付けた電極で脳波を読み取り、ロボットの腕を最大90%の精度で患者が考えた通りに動かせた。3日、米神経学会誌(電子版)に掲載された。
数年から十数年にわたり運動まひが続いている患者では運動に関する脳波を正しく読み取れるか疑問視されていたが、今回の実験で可能であることがわかった。ALS(筋萎縮性側索硬化症)など神経の病気や、事故で体が不自由になった人の生活支援に応用できるとみている。
実験には、てんかんなどの治療のため脳の表面にシート型の電極を取り付けている患者12人が協力。うち6人は運動まひ、1人は腕のない患者だった。あらかじめ腕を実際に動かした時や、動かすことを頭で考えた時の脳波を測定。脳波の特徴を分析しておき、患者の動きや考えを脳波から判別してロボットを動かせるようにした。
「肘を曲げる・伸ばす」「手を開く・握る」「手で物をつまむ」といった動作を、患者が考えるのとほぼ同時にロボットが再現できた。精度は60~90%だった。脳波で機械を動かす技術は「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」と呼ばれ、電極を頭の外側に付ける方式も研究されている。
2011年11月04日 日本経済新聞
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