震災での供給網寸断、半数超が「調達滞る」 17商議所調査
大阪商工会議所など近畿2府5県(福井県を含む)の17商工会議所は26日、東日本大震災が製造業のサプライチェーン(供給網)に与えた影響に関するアンケート結果を発表した。有効回答562社のうち半数超の56.0%が「(部材・商品)調達に滞りがあった」と答え、代替策として海外からの調達を増やしたケースも多かった。
震災で調達が滞ったと答えた企業に不足品の調達先(複数回答)を聞いたところ、「国内の既存調達先」(59.0%)が最多だったが、「海外の既存調達先」(12.4%)、「海外の新規調達先」(9.5%)と海外シフトの動きも目立った。
また自社の生産拠点の分散化については、「震災前から分散している」は17.4%にとどまり、震災後の対応についても「震災後に分散した(予定を含む)」が1.8%、「震災後に検討を開始した」が3.2%と足取りは重いようだ。
これらの企業に分散地(複数回答、予定・検討中も含む)を聞いたところ、近畿以外の国内(52.4%)と近畿(31.7%)が上位を占めたが、中国(31.0%)、中国以外のアジア(30.2%)など海外も多い。大阪商工会議所では「サプライチェーンの海外流出が懸念され、産業空洞化を招きかねない」(経済産業部)と警戒を強めている。
アンケートは震災から約半年が経過した9月13~30日に17商議所会員の製造業4563社を対象に実施した。有効回答率は12.3%。
2011年10月27日 日本経済新聞
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