中日本高速社員、脱税の疑いで逮捕 容疑、大筋で認める
新東名高速道路の建設用地取引にからみ、土地を所有する採石会社から受け取った金を申告せず約9千万円を脱税したとして、名古屋地検特捜部は26日、中日本高速道路社員、山田真己容疑者(42)=三重県桑名市=を所得税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。特捜部によると、山田容疑者は容疑を大筋で認めている。
特捜部は26日、同法違反容疑で中日本高速本社(名古屋市中区)など関連先を家宅捜索。土地取引や不透明な資金提供の経緯などを調べる。
逮捕容疑は2008、09の両年、愛知県豊川市の採石会社から受け取った計約2億4600万円を所得として申告せず、約9000万円を脱税した疑い。
関係者によると、採石会社は逮捕容疑分を含め06~10年までの5年間で計約4億2千万円を振り込み、うち3億数千万円が山田容疑者のもとに渡ったとみられるという。
山田容疑者は採石会社が発注した測量業務を、愛知県豊橋市の測量会社経由で別の測量会社が下請け受注したかのように偽装。「測量業務委託費」として入金された金は2口座を経由し、同容疑者名義の預金口座に流れていた。
下請け受注した測量会社は実体はなく、不正な金の受け取りを隠蔽するため、複数の口座を迂回させるのが目的だったとみられる。山田容疑者は受け取った資金の大半を競艇に使っていた。
中日本高速は05年12月に新東名高速道路の建設用地として、採石会社が同市内に所有する土地(約14万平方メートル)を約70億円で購入。山田容疑者はこの取引を担当し、交渉がまとまった後から採石会社側に現金を繰り返し要求していた。
中日本高速の話 本社が強制捜査を受けたことは大変遺憾。捜査には全面的に協力し、事実関係を確認したうえで厳正に対処する。
2011年10月26日 日本経済新聞
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