羽田国際化1年、海外客誘致仕切り直し イベントや新商品
羽田空港の4本目の滑走路と国際線ターミナルが開業してから21日で1年がたつ。周辺のホテルや鉄道各社は東日本大震災で冷え込んだ外国人観光客らの利用を呼び込もうと1周年記念のイベントや新商品を打ち出している。レストランで特別メニューを出したりと工夫も様々で、東京や首都圏観光などの拠点としてアピールしたい考えだ。
国際化に合わせて羽田空港国際線ターミナル駅を開業した京浜急行電鉄は22~23日、1周年記念祭を開く。地元東京都大田区と協力し、ターミナル内で同区に多くある銭湯の壁画の展示などをするほか、駅3階では羽田からアクセスしやすい観光地の自治体が地元のPRや物産販売などをする。新たに誕生した、電車をイメージした京急のマスコットの愛称も募集する。
同グループの天然温泉平和島(東京・大田)は、羽田空港からの無料送迎バスの創設を予定している。京急バスは11月から人気の観光地である箱根湯本と羽田空港を結ぶ空港リムジンバスの運行も始める。
昨年の国際線ターミナル駅の開業に伴い、同駅と国内線ターミナル駅の利用(昨年10月~今年2月)は前年同期比計約20%増を記録した。しかし震災が空港の利用に与えたダメージは大きく、現在も厳しい状況が続いている。1周年を盛り上げ外国人旅行者の利用増を目指す。
同じく昨年、新駅の羽田空港国際線ビル駅を開業した東京モノレールは1周年記念の周遊切符を作成。1日乗り放題のほか、ターミナル内の店舗の割引特典などもつけて大人700円で発売中だ。
品川駅前で4ホテルを運営するプリンスホテルは、グランドプリンスホテル高輪(東京・港)などで羽田空港の深夜・早朝便利用者向けのプランを発売した。1泊2食に早朝の入浴施設の利用などもつけたプランで、朝早く空港に到着した利用者らが、シャワーを浴びて荷物を預けてから出かけられる。
品川プリンスホテル39階のレストランは、羽田空港などの夜景を見ながら食べる特別コースを用意。同ホテル内の水族館では22日~11月6日まで、「アシカと行く世界一周の旅」と題したショーの上演を予定している。
日本空港ビルデングは今夏、国際線ターミナル横に屋形船や遊覧船向けの船着き場を開業した。定期遊覧船の発着などを目指す。22日には国際化1年を記念し、JTBと大田観光協会が同船着き場発着の運河クルーズを企画している。
2011年10月19日 日本経済新聞
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