名護市、金融・IT特区に新ビル 誘致5社・雇用700人目標
沖縄県名護市は金融・IT(情報技術)特区への企業集積を進めるため、同市久志区に新たにオフィスビル「みらい4号館」を整備する。今年度着工、2012年度に完成予定で、金融やIT関連の5社の誘致を目指す。金融・IT特区にはこれまで31社が進出、約960人の雇用が生まれたが、4号館では700人の新規雇用を見込む。
4号館の敷地面積は2万5千平方メートル。延べ床面積は5800平方メートルを計画、鉄筋コンクリート構造の2階か3階建てとする。オフィススペースのほか、非常用自家発電設備、防災管理室、リフレッシュルームなどを整備する。
賃料は1平方メートルあたり月800円程度に設定する予定。那覇市内にある民間オフィスビルの平均賃料の3分の1程度に抑える。
国の11年度の沖縄北部振興事業に選定され、総事業費は20億5800万円。国が8割の16億4600万円を補助する。
12年度からは新たな沖縄振興計画と沖縄振興特別措置法がスタートする見通し。内閣府は沖縄県の要請を受け、来年度の税制改正要望で金融・IT特区への進出企業に対する法人税の所得控除や投資税額控除の拡充、優遇措置を受けるための要件緩和を要求している。
名護市は新振興計画や新特措法で税制優遇措置の拡充が認められれば、金融・IT特区への企業進出に弾みが付くと期待。これまで整備したマルチメディア館やみらい1~3号館、産業支援センターは空室が少なくなっていることから、4号館建設を急ぐ。
同市は金融、IT関連企業の誘致活動も開始。「東日本大震災後、リスク分散のために沖縄への進出を検討している企業は多い」(同市金融・情報特区推進室)という。同市の金融・情報通信国際都市構想では、18年度までに金融・IT関連で約2500人の雇用を確保する計画だ。
2011年10月13日 日本経済新聞
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