トヨタも軽自動車を発売!“軽”市場の競争激化
トヨタ自動車は26日、トヨタブランドとして初めての軽自動車「ピクシス スペース」を発売した。これにより国内すべての乗用車メーカーが自社製の軽自動車を販売することになる。軽自動車市場は、伸び悩む自動車市場の中で唯一、好調を維持していて、各社が販売に力を入れている。トヨタの参入で競争が激化するのは必至だ。
「ピクシス スペース」は、グループのダイハツ工業の「ムーヴコンテ」をOEM(相手先ブランドによる生産)で調達した車種。エンブレム以外は、ムーヴコンテと変わらず、価格は112万円から。カローラ店とネッツ店を中心に全国3095店で取り扱う。
トヨタは昨年9月、ダイハツから軽自動車をOEMで調達することで合意した。3車種で年間6万台を調達、販売する計画で今回が第1弾。2車種目には軽商用車「ハイゼット」ベースの車種を投入する。
トヨタが軽自動車市場に参入を決めたのは、軽自動車の需要が堅調なためだ。国内の自動車販売は全体では車離れなどで伸び悩むが、軽自動車は平成18年に国内新車販売に占める割合が35%を突破するなど堅調。22年(1~12月)には販売台数が前年比2・3%増の172万6千台となり、リーマン・ショック後の販売減から回復基調にある。東日本大震災後は普通車の販売が滞り、4、5月の軽自動車の占める割合は4割を上回った。
そのため、トヨタ系列の販売店が軽自動車の品ぞろえを強く要望。メーカーがそれに応じた格好だ。
軽自動車では、ダイハツがハイブリッド車(HV)並みの低燃費が特長の「ミラ イース」を発売したほか、ホンダが、従来のグループ会社へ全面委託生産を改め、自社生産に切り替えるなど各社とも対応を強化している。日産自動車も三菱自動車と合弁で軽自動車の企画・開発会社を設立し、商品群拡充を進めるなど、数少ない有力市場の攻略に各社ともに乗り出している。
ただ、軽自動車は100万円前後と普通車に比べ低価格で利幅が小さい。販売が軽自動車に集中すればメーカーや販売会社の利益率を下げる恐れがあり、業界内では過度な軽自動車依存を警戒する声が浮上している。
2011年09月27日 ZAKZAK
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