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国交省/震災後の資材・労働需給調査結果/5品目「やや上昇」、合板「ひっ迫」

 国土交通省は25日、東日本大震災後に行った主要建設資材と建設労働に関する市場動向調査の結果を公表した。今月上旬の主要7資材13品目の市況は、木材(型枠用合板)やアスファルト合材など5品目の価格が「やや上昇」傾向で、木材(型枠用合板、製材)が品不足気味となっている。労働需給(調査期間3月10~20日)については、全国の8職種(型枠工〈土木、建築〉、左官、とび工、鉄筋工〈土木、建築〉、電工、配管工)の過不足率で、過剰感が前月から0・4ポイント拡大して0・6%。東北地域に限定すると、2・1ポイント高い2・3%となり、被災地域を中心に建設現場での作業がストップしたことなどが影響したもようだ。

 職種別の過不足率は鉄筋工(建築)が2・6%の不足となっているが、型枠工(土木、建築)、左官、とび工と鉄筋工(土木)は過剰幅が拡大。震災直後は、技能労働者ではなく、がれき処理などの実際の技能と直結しない応急・復旧工事が多かったことなども過剰幅拡大の要因になったとみている。5~6月の労働者確保の見通しでは、全国、東北地域とも過半数が「普通」と回答。ただ、「容易」「やや容易」と楽観視する傾向が減りつつある一方、「困難」「やや困難」と回答する事業者が増加傾向にあり、復旧・復興工事の本格化を見込んで労働力不足を危惧する見方が広がっている。

 主要建設資材の市況(4月1~5日調査)については、東北地方の一部モニターから震災の影響で情報が得られていない。前月の需給状況は全国的に13品目すべて「均衡」だったが、震災によるメーカーの工場被災の影響で、型枠用合板の1品目が「ややひっ迫」または「ひっ迫」の状態にある。東北地方では合板に加え、異形棒鋼(鉄筋)の供給が滞っている。

 価格動向を見ると、木材(型枠用合板、製材)は震災の影響で上昇傾向にある。異形棒鋼やH形鋼、石油、アスファルト合材も「やや上昇」となっているが、震災による直接的な影響以上に「世界的な資源高の影響が強い」(総合政策局)とみている。

2011年04月26日 日刊建築工業新聞

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