相続税無申告で101億円追徴、15%増で過去最多 国税庁
国税庁は19日、2019年6月までの1年間(2018事務年度)に全国の国税局などが実施した相続税の税務調査の結果を発表した。相続人から無申告だったのに申告漏れが見つかったケースが17事務年度比20.2%増の1232件に上り、追徴税額も同15.0%増の約101億円で、いずれも統計のある05事務年度以降、最多だった。
相続税は15年に基礎控除額が引き下げられ、申告が必要な課税対象者が拡大した。同庁は税の公平性の観点から、特に無申告事案を積極的に調査している。18事務年度は1380件の無申告事案を調査し、うち約9割で申告漏れなどがあった。
16年に発生した相続事案が調査の中心。全体の実地調査は1万2463件で、このうち8割強の1万684件で申告漏れなどが見つかった。全体の申告漏れ総額は同0.4%増の3538億円、追徴税額は同9.6%減の708億円だった。仮装・隠蔽などの不正により重加算税の対象となったのは同17.2%増の1762件だった。
海外資産関連の実地調査は1202件、このうち144件で申告漏れなどがあり17事務年度の134件から増加した。
同庁は同日、2018年分に亡くなった約136万人のうち、相続税の課税対象となったのは約11万人で課税割合は8.5%だったと発表した。現在の課税方式になった1958年以降で最高だった。
出典:日本経済新聞
2019年12月20日
最適な税理士が見つかる!
T-SHIEN税理士マッチング
依頼したい税理士業務と希望金額を入力し、匿名で全国の税理士事務所から見積を集めることができるシステムです。送られてきた見積の中から、最適な税理士を選ぶことができます。